PRIVATE LAB プライベートラボ

一般的な日本酒の製法によらず、革新的で大胆な手法を用いて醸される”Private Lab"。日本酒が将来達成すべき新しい味わいや、日本酒が解決しなくてはならない問題点をクリアするために構想され、20BY(2008-2009)よりスタートした現体制の「新政」ともに始まった。そのような意味で、新生「新政」の根源的な精神と初期衝動をもっともよく伝えるラインである。大きく分けて4つの課題が提示され、これを解決する具体的な方法が、作品そのものとなる。デザインは、それぞれには風水の象徴である四神が配置された。すなわち白虎、青龍、朱雀、玄武である。これを順に、哺乳類、両生類、鳥類、爬虫類と読み解き、酒質に沿う意匠をラベルに施してある。

  • 28 BY July.01.2016 - June.30.2017
    貴醸酒
    陽乃鳥(ひのとり)第9世代
    • 通常価格:¥1,900-/720mℓ
    • オーク樽貯蔵価格:¥2,400-/720mℓ
    • アルコール分:16度
    • 精米歩合:麹米40%、掛米60%
    • 原料米:美山錦

    1973年、国税庁技師の手により日本最古の清酒製法をベースとして開発された「貴醸酒」。酒は通常、米・米麹・水で仕込まれるが、この水の一部を酒に置き換えて仕込んだものである。酒がもう一度、もろみの中で発酵作用を受ける。このため出来上がった酒は、より濃厚に、そして甘みも強くなる。この酒が生まれ変わる様をして「陽乃鳥」と名付けられた。実際に「陽乃鳥」は、「新政」随一の甘口、旨口酒である。開発は2008年であり、「新政」の現在のラインナップの中でも最古のひとつとなった。オーク樽に入れて追熟し、よりパワフルに演出された「陽乃鳥オーク」が姉妹版として存在する。

    陽乃鳥
  • 28 BY July.01.2016 - June.30.2017
    白麹仕込純米酒
    亜麻猫(あまねこ)第8世代
    • 通常価格:¥1,500-/720mℓ
    • なかどり価格:¥2,000-/720mℓ
    • スパーク価格:¥1,650-/720mℓ
    • アルコール分:14度
    • 精米歩合:麹米40%、掛米60%
    • 原料米:酒こまち

    新政ラインナップ中もっとも個性的な作品とも言える「亜麻猫」。通常の清酒用麹に加えて、強い酸味を持つ焼酎用麹(白麹)をも用いて醸されているため、日本酒離れした酸味が楽しめる作品となっている。なお白麹は、泡盛の製法に不可欠の黒麹を親としている。このため、「亜麻猫」は日本酒と琉球文化とのハイブリッドともいえる。まさに「新政」の実験的精神を端的に表した作品として、定番化された現在でもひときわ異彩を放つ存在だ。スピンオフとしては瓶内二次発酵を行った活性濁り生酒「亜麻猫 スパーク」が存在している。

    亜麻猫
  • 28 BY July.01.2016 - June.30.2017
    低酒精発泡純米酒
    天蛙(あまがえる)第6世代
    • スパーク価格:¥2,000-/720mℓ
    • アルコール分:8度
    • 精米歩合:麹米60%、掛米60%
    • 原料米:酒こまち

    「天蛙」はアルコール濃度10%以下で薄にごりの、低アルコール発泡性清酒である。「瓶内二時発酵酒」であるため、生存している酵母によるアルコール発酵が加速度的に進み、内圧が高まりすぎる恐れがある。このため蔵内での貯蔵はもちろん、取り扱い店舗での管理もマイナス5度以下の厳守を依頼している。購入後の管理にも慎重を期すため、ビギナーにはお勧めできない酒である。なお「天蛙」はその製法に強いこだわりがあって醸されている。市場の低アルコール発泡清酒の中には、高い酸味の確保や発酵抑制のため、ラベル記載義務のない添加物(醸造用乳酸や酵素剤)を少なからず使用して製造されているものが散見される。しかし本作品はそうした工業的製法に対するアンチテーゼとして構想された酒であり、他の当蔵の酒同様に生酛から立ち上げる自然な製法で醸されている。このため技術的にも最難関のひとつであり、扱いも厳重を期すため、当蔵作品中もっとも少量生産の作品のひとつとなっている。

    天蛙